ザリガニを食べる会に参加しました!
ザリガニは本当に美味しいのか?
「実際に食べて確かめる会」が近所で開かれる、ということで参加してきました。
…ただし、食べる側ではなく、作る側として。
まぁ、依頼を受けて出張料理をしてきた、と言うことですね。
場所はご近所の「淡水魚ミュージアム茶論・雑魚寝館」
ちょくちょくテレビでも紹介されている、淡水魚のミュージアムとウナギ関連の工芸品のギャラリー、そしてカフェが一つになったお店です。
さて、食材のザリガニですが…
一般的なアメリカザリガニではなく、ウチダザリガニ。
アメリカザリガニは、食用として移入されたウシガエルの餌とするために日本に持ち込まれたのですが、その点ウチダザリガニは、はじめから食料とするために導入されました。
明らかにウチダザリガニのほうが美味しい、というほどの味の差は経験上感じられませんが、泥臭さはほとんど無く、爪が大きいので食べでがあります。
現在では特定外来生物に指定されていますので、飼育も生かしたままでの移動も禁止されています。もし違反すれば、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金です。
ただ料理に使う場合は例外が認められていまして、飲食店経営許可を受けていれば生きたものを手に入れることが出来ます。ただし、飼育は禁止。調理するまで生かしておきたければ、その水槽などを登録する必要があります。
このザリガニは阿寒湖漁業協同組合から仕入れました。
2kgで発注。計57匹でした。
これから酷いことをするわけで…挟まれておきました。鼻はさすがに無理だけど…。
下湯掻きをしまして、尾・爪から身を取り出しそれぞれの料理に使って生きます。
参加者は10名。57匹を処理しても一人当たりたったの5匹になってしまいます。
料理は自分一人で作りますし、北海道から空輸しますので食材費よりも送料の方が高くなる。これ以上の数は用意できませんでした。
黙々と殻を剥き、爪を割って身を取り出します。
料理は3皿構成としました。
1.塩茹でザリガニを使ったサラダ
ザリガニの味噌を使ったソースとサラダには国産レモンの塩漬けと自家製ヒラメのカラスミ添え
2.キュウリとトマトのスープ・トウモロコシのムースにザリガニの爪を添えて
トマトを濾して取った透明なジュースとキュウリのスープに、水切りヨーグルトのセルヴェル・ド・カニュ
3.若鶏のソテー・マレンゴ風
付け合せはバジルを練りこんだ自家製パスタ
調理中に味見で減った分を引くと、一人当たり5.4匹。
ザリガニを主役に使った3皿ですので、どうしても少し小さ目のポーションに。
もう少し量が多ければよかったのに、なんて声も聞かれてしまいました。
さて、調理後に余るのが大量のザリガニの殻。
バターを加えて煮出すと、エビの香りたっぷりのブール・デクルヴィス(ザリガニバター)が取れます。
これにこそ、ウチダザリガニの魅力が表れているのかも?
淡水の生き物だからでしょうか?オマールエビやほかの海のエビで取ったものと比べると
濃厚さでは劣りますが、よりすっきりと澄み渡った甘い香りがします。
57匹分ですからたっぷりと取れました。
こんなに大量にどうしましょう…。ザリガニの可食率は30%を割り込みます。1.4kg以上の殻で取ったブール・デクルヴィス。ちょっとした規模のレストランで仕込むような量です。
どんな料理にも使ってしまう、くらいで無いと使い切れないかも。
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